シン擁護論?

とりあえず、シンが嫌いではないということの証明のためにわたしに書ける範囲でシンの擁護を書いてみたいと思います。
シナリオに対する批判してたら、シンファンに叩かれるので(溜め息)
でも、シン擁護を書く前に
物語の中で動かせない事実は、逃れようもありません。
それについては、真正面が受け止め、その上でシンの感情を考察していきたいと思います。
シンは、物語の中であまりにも傷つき過ぎてます。
まず、家族を殺され、両親、妹を失ってしまっています。
だから、自分に力があれば妹を守れたはずなのにと力を求め軍に入った。
そして、家族を失った悲しみをどこにぶつければいいかわからなかったからそれをオーブやカガリに対しての憎しみに変えてしまった。
傷つきやすい少年の心には、それを受け止めることが出来ず、オーブを憎むことで自分を支えることが出来なかったのではないかと思います。
でも、それがいきついた先は、オーブ艦隊への攻撃で何隻ものオーブ艦を破壊することで、シンにとっては再びのオーブの裏切りへの報復としたのかもしれません。
しかし、シンは憎しみのためにあまりにも多くの人命を奪ってしまいました。
自分が生き残るためには、敵を倒すために仕方なかったかもしれません。
そこに人の命があるということをシンが見えていたら、彼はそのようなことはできない少年だと思います。
しかし、哀しいことにシンは憎しみに囚われ、戦いの中でただ生き残るということしか見えなかった。そのためにただ目の前にあるものを破壊することしかできなかったのかもしれません。
ただ、ここで疑問に思うのは、家族を失ってしまったのは確かにオーブが守ってくれなかったのもありますが、オーブが連合に責められたためでもあります。
ただ、シンの感情をオーブ憎しに終始させ和解の道を作れないのは、憎しみと復讐に生きる悲劇的な主人公という演出に終始させたいかった製作側の意図があるのかもしれません。
しかし、それも度を過ぎると嫌悪感の元になりあまりにもひどい表現になる危険性があると思います。
確かに、日本には赤穂浪士の物語があるため復讐劇は受け入れやすいのかもしれません。
しかし、それは復讐による人殺しが目的なのではなく、ただ一人の人への忠義の証しとしての復讐なのです。
復讐のための無差別な殺戮にまでいくと、一人の人への想いというものが見えなくなってしまうのではないかと思います。
シンが、生きるために必死で戦ってSEEDに目覚めるというところまでで止めておいてくれればよかったものの、その力を誇示するためだけに多くの戦艦を無差別に破壊していく表現はあまりにも行き過ぎていたように思います。
しかも、それが前作では唯一の良心であるかのように表現されていたオーブ軍だったので、オーブに好意的な人たちの批判を買ってしまって、その結果、それがシンへの批判のはじまりになってしまった気がします。
>守るということ
シンは、妹を守れなかったことで力を求め、そして、戦いの中で力を手に入れたという自信が次第についていったと思います。
そして、苦しんでるいる人をその力で助けることが出来るということを知り、その大切さや喜びも知ったのではないかと思います。
しかし、力を持っていていもシンはステラを守ることが出来ませんでした。
そのことで、「守る」ことの難しさをシンは学んだはずではないかと思います。
力を持ってしても守ることの難しさがわかれば、オーブが守ってくれなかったのがいけないんだという怒りも理不尽だったのではないかということにも気づくはずです。
確かにシンは意地っ張りですが、でも、その心までは汚れていません。
ただ、彼の中には哀しみ、怒り、憎しみが多すぎただけです。
なのに、何故それをシナリオに生かせないのかと思わずにはいられません。
もっとよく考えればわかることなのに、すぐに「キレ」て結果「お前が悪い」と言って破壊しようとする。
シンが種割れするときって、ほんとは考えないといけないことがたくさんあるはずなのに完璧思考が止まって種割れして敵を倒して、はい終わりになるんです。
これは、シナリオの手抜きのように感じずにはいられません。
少年だから、命令されたから、そんなに深くは考えることは出来ないという結論づけはして欲しくないです。
シンは、ステラのときは例え命令に逆らっても行動してます。
大切なものを守るためにはどうしなければいけないのかを考え、そしてどう行動しなければいけないかを考える能力はあるのです。
しかし、実際は「キレ」て「種割れ」して「お前が悪い」
あまりにもシンの扱いが雑にされすぎです。
>ステラの復讐
守ると誓ったステラを守ることが出来ず、失ってしまった悲しみをどこにぶつければいいのかわからず、その憎しみをぶつける対象としてフリーダムを倒すことになったのではないかと思います。
しかし、本来、その憎しみの対象はネオ・ロアノークや連合に向いてもいいはずなのです。
ネオにステラを託すときに、必ず助けてくれ、そして、二度と戦争には利用しないでくれと約束したはずなのにその約束を守ってくれず、結果、ステラは戦場に借り出され、そして、フリーダムに倒される結果を招いてます。
それに、アスランとフリーダムのパイロットがよく知っているのは会話からもアスランのただならぬ同様からもわかるような気がします。
でも、フリーダムを倒すということ言ってます。攻撃することは、相手を殺すことにつながることはステラを失ったことでいくら子供でもわからないわけはないと思います。
普通なら知人の知人を殺すことは、いくら憎しみがあっても出来るのかという疑問があります。
普通は、躊躇してしまうはずです。
しかし、それでもシンはやってしまいます。
シンvsキラにしたほうが面白いからというご都合主義的な感じがします。
>シンvsキラに関して
キラのフリーダムが落ちたことについては、これは戦いの姿勢の違いが一番の原因ではないかと思います。
シンは、初めからフリーダムを落とすことしか頭にありません。
だから、フリーダムを倒すことに終始します。
しかし、キラはAAを逃がすこと、そして、AAを守ることに終始していますので自分が生きるということへの執着が欠けています。
ですから、自然と戦いに対しての集中力が欠けます。
これはキラの落ち度といわざるおえないでしょう。
そして、AAへの攻撃に意識を取られてシンのソードでの攻撃に気づくのが遅れた気がします。
確かにシンの腕が上がったこともありますが、キラの落ち度が多大にあります。
ですから、フリーダムが落ちたことに関しては、一方的にシンが悪いとは言えません。
しかし、あのフリーダムが爆散したときのシンの「ステラやったよ」の表情があまりにもひどくて怖かったです。
後、アスランへの態度はちょっと行き過ぎ。
あれでは、キラファンとアスランファンを敵にまわしてしまいます。
確かにシンvsキラはある意味面白い題材かもしれません。
前作のキラvsアスランを狙ったのかもしれませんが、でもあのときはアスランはキラを殺してしまったことにひどく傷つき、戦争だからと言って何故友達を殺さないといけないのか、戦うことの非情さを知り後悔していたような気がします。
シンもフリーダムを撃ってステラの復讐を果たしても、ステラは二度と帰ってこない。シンは、復讐の虚しさを知ったような気がします。
なのに、アスランへのあの態度はやめて欲しかったです。彼は、ずっとキラは敵じゃないと言っていたわけですから。
どうして、シンにあんな横暴で憎まれ役的な態度を取らせ続けるのかと思います。これではいつまでたってもシンは誤解を受けたままになるかと思います。
それに、シンの行動や発言にも矛盾がありすぎます。
ステラの復讐を取ったばかりなのに、次はルナマリアと急接近。
す、ステラはどうしたのぉ〜〜〜
ルナマリア、アスランは?
矛盾ありすぎのシナリオに、すでになるようになるしかならないのではないかという気がしますが。
これ以上、シンをひどくしないで欲しいと思います。
>アスラン脱走に関して
アスランを撃つことに対して、シンは初めて敵を撃つことにためらいを覚えたような気がします。
なんでアスランがこんなことをしたのかということを必死で考えようとしていたように思います。
アスランがどうしてこんなことをしたのか知りたかったはずです。
ですから、ほんとは必死に話しかけてくるアスランの声を聞けるはずなんですが、結局、レイの話を聞いて攻撃してしまいます。
おまけに、またまた思考が停止して種割れして、裏切るあんたが悪いだとメイリンともども撃ってしまいます。
メイリンは、ルナマリアの妹なのにです。
アスランの知り合いだったキラの時とは違って、割りに身近な仲間だったルナマリアの妹もろともコックピットをまたまた直撃です。
そして、ルナマリアもついに思考停止です。
アスランをストークして、アスランやキラたちの話を聞いているのに、どうして疑問をもたないのかなと。
もしかしたら、ルナマリアは艦長のお言葉どおりそのことは忘れてしまったのかもしれません。
しかし、あまりにも描写が手抜きされてます。
おかげで、シンもルナマリアもひどい迷惑です。
>今後について
せっかく生き残っていたスティングのデストロイもシン一刀両断です。
スティングもステラと同じように戦争の犠牲者なのに。
そして、オーブに逃げ込んだジブリールを追って次はオーブ攻略。オーブに憎しみを燃やすって、シンに救いはないのでしょうか?
OPで今度はシンとレイがデストロイを背景に戦ってますが、やっぱりシンもこの戦いに疑問を持ってくるのでしょうか?
そして、レイや議長と袂をわかつのでしょうか?
でも、真実を知ったシンが自分のしてきたことに気づいたときがかわいそうでなりません。
シンは、あまりにも純粋だから、怒り、哀しみ、憎しみの感情に囚われてしまうのかと思います。しかし、シンにそれを乗り越えることは出来ないのでしょうか?無差別な惨殺で、シン強いという表現はやめて欲しいです。
本来は、優しい子だから、真実の重みに耐え切れなくなるのではないかと心配です。
しかし、シンをいくら庇ってもシナリオのまずさと、シンの描かれ方がひどいという印象はどうしても拭いきれません。
製作スタッフの方にもっとがんばって欲しいです。

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